仮想企業経営プログラム「バーチャル・カンパニー」


朝日新聞 2006年(平成18年)2月24日

「伏見〜る商店」で観光盛り上げ
京都市立伏見工3年36人が課題研究
 情報誌や土産品など考案
 一部の品は実際に使用へ


 京都市立伏見工業高校(伏見区深草鈴塚町)の生徒が今年度、伏見の観光を盛り上げる架空の会社をつくるユニークな課題研究に取組んだ。1年がかりで知恵を絞って、小冊子や地図、お土産品などを考案した。

 挑戦したのは産業デザイン科3年生の36人。架空の会社「伏見〜る商店」を設立したと想定し、自転車マップ作製▽新しいお土産品開発▽ポスターやロゴなどのデザイン▽タウン情報誌発行▽映画やホームページの製作―5グループにわかれ、1年間活動してきた。

 中村絵里奈さん(18)ら10人の情報誌班は、大手筋と伏見稲荷大社周辺の名所や店舗の冊子を作成。放課後や休日に取材に出かけ、校内のパソコンで記事や写真を編集、カラフルなA5判に仕上げた。伏見稲荷版では大社の紹介のほか、高校前のたこ焼き屋さん「喜楽堂」など15の店が250字程度の文と写真で紹介されている。

  家村愛美さん(18)と福中聡顕さん(18)は縦1メートル、横70センチの伏見区内の自転車マップを作った。寺社を巡る「御利益コース」、井戸を訪ねる「名水コース」など、自ら考えた七つのサイクリングコースの順路を示した。

  中路裕美さん(18)ら10人は、伏見を象徴するキャラクターグッズやお土産品を考え、伏見唐辛子を入れたクッキーや酒かす味のプリンなどを試作した。

  どのグループも、企画会社、地元商店街、近くの龍谷大学などからアドバイスを受けて、実際の商品として通用するものを目指して取組んだ。情報誌や地図は今後、商店街や公共施設に置かれる。生徒たちは「校外に出るものなので、間違いが許されず緊張した」と声をそろえる。

  担任の幸野理乃教諭は「外部の人に見られると生徒も鍛えられる。きちんとしたものを生み出す大変さをよく理解できたのではないか」と話す。

  「伏見〜る商店」の活動は、ホームページ(http://kyoto.cool.ne.jp/fushimi-ru/)で見ることができる。