仮想企業経営プログラム「バーチャル・カンパニー」利用



朝日小学生新聞 2001年(平成13年)11月16日

仮想のお店で商い体験
京都市大枝小6年生69人が「おおえ」オープン
アイデア弁当をHPで売り出す
総合学習でみんなが知恵をしぼる



 もしも、お店を持てたなら・・・。インターネット上のバーチャル・カンパニー(あると仮定した会社)で、こんな夢をかなえたのは、京都市西京区の大枝小学校の6年生です。「バーチャルショップおおえ」という店をひらき、自分たちで考えたお弁当を売り出しています。実際には商品やお金のやりとりはありませんが、みんな「経営者」の気分です。

 インターネット上で買い物の体験ができるプログラムをつくった、起業家教育センター(京都市下京区)のホームページのなかに、「バーチャルショップおおえ」があります。サンマなどが入った「秋のおみくじ弁当」(380円)や、地元特産の竹の子や柿を使った「大枝の味もりだくさん弁当」(480円)など、おいしそうなお弁当11種類がならんでいます。

 「あんまり売れないね。ごはんの量が少ないのかな」「おかずの位置を変えたほうが、おいしそうと思うんじゃない」。開店から約1週間で売れたのは12個。どうしたら売り上げがあがるか、6年生のみんなが頭をひねります。
 
 ことし4月、家庭科の授業で、ひとりひとりが家でつくったお弁当を学校に持ちよったのがきっかけでした。「人気のメニューは何だろう」「どんなもりつけをしたら、みんながよろこぶのかな」と興味が広がりました。1組の担任の松本高宜先生らが「新しい商品をつくって売るたいへんさも、身近なお弁当を通じて学ぼう」と提案し、1組と2組あわせて69印が、総合的な学習のなかで、「お弁当の販売」に取り組むことになりました。

 「市場調査部」「地域開発部」「インターネット部」など11のグループに分かれて、いろいろなお弁当を調べることからスタート。メニューだけでなく、どうしたら利益が出るか考えるのも、大切な勉強です。「入れ物に使う竹は地域の人にわけてもらおう」「冷凍食品のからあげにしたら安くなるんじゃない」とアイデアを出し合い、半年がかりで「商品」のお弁当を完成させました。

 父母や地域の人たちに試作品を見てもらい、「おいしそうと思うか」「いくらだったら買うか」などアンケートもしました。もっとたくさんの人の反応を知ろうと、10月下旬には、起業家教育センターのホームページに、全国の高校や大学10数校とともに店を出すことにしました。

 このプログラムに参加している学校の生徒がパソコンで仮の売り買いをすることができ、どの商品がいつ、どれだけ売れたか、すぐにわかるしくみです。

 「さわやか弁当」(460円)のグループの中村咲絵さんは「大枝のことをみんなに宣伝しようと、特産品の竹を入れ物にしました。肉を少なくし、野菜のたっぷり入った体によいお弁当です」とアピールします。

 瀬川美月さんらのグループが売り出したのは「世界の味が楽しめる弁当」(400円)。巻きずしやシューマイ、エビグラタンなどが入っていて、ボリュームたっぷりです。「アンケートでは『色とりどりで食欲が出る』と評判がよかった。実際にはどれだけ売れるのかな」と楽しみにしています。

 来年2月には、「お弁当フェア」を開き、ふたたび父母や地域の人たちに審査してもらう予定です。