仮想企業経営プログラム「バーチャル・カンパニー」使用


日本経済新聞 2003年(平成15年)3月13日

関西再生 長期ビジョン(中)
「人材の府」めざせ 実学的・早期の教育に力


 ▼提言 「地域の人材養成機能を強化するため関西は実学的な教育や早期からの教育に力を入れなければならない」

 新産業の担い手となる起業家の育成や起業家予備軍の拡充も関西再生には欠かせない。しかし「起業家マインド」は一朝一夕には身に付かない。そこで、義務教育段階から起業家を育てる動きが関西でも出始めた。

 「カーン、カーン」。北山杉が植林された山に囲まれた校舎に木づちの音が響く。京都市立小野郷中学校(北区)では、間伐された北山杉を使って総合学習の時間にイスや机作りに取り組んでいる。全校生徒8人と併設する小野郷小学校の全児童14人の合計22人が参加する。

 今製作しているのは学内用の備品だが、4月からは一般の木工製品も手掛け、今秋にはインターネットで通信販売を始める計画。磯野進司校長は「仕事の重要性やお金を稼ぐことの大変さを実感させたい」と語る。

 起業家育成の京都リサーチパーク(京都市)の原田紀久子氏は「小野郷中の試みは、地域の特性を起業家教育にうまく生かしており、子供が故郷を誇りに思う効果も期待できる」と評価する。

 「付加価値の高い製品やサービスを創造できる人材を育てたい」−。京都府立商業高校(京都市伏見区)の貴島良介氏は意気込む。同校は4月に「京都府立すばる高校」に変更するのにともない「企画科」を親設。公立高校では珍しい起業家育成に取り組む。

 ネットで情報受発信を学ぶ「メディアデザイン」や「マーケティング」など9つの独自科目を用意。入学定員240人に推薦応募社が340人に達するなど評判は上々だ。