尾道市立原田中学校
木村好江 校長

使用教材
バーチャル・カンパニー
 原田中学校では、総合的な学習の時間に「サクセスストーリー・HARADAドリーム」と題して模擬会社NRCで活動を行っています。この会社は、腐葉土の生産から販売までを行っております。バーチャル・カンパニーではホームページを作成し、他団体からのアクセスをいただくことにより、生徒は、自分たちの取組みを見直したり自信を持ったりしました。生徒の感想にもあるように、本校の研究主題でもある一人一人の「思考力、判断力、表現力」の育成に役立ちました。また、多くの方々の支援で自分たちの活動ができていることに感謝し、社会に出ても良い意味で「何とかなる」という逞しさを持ってくれたものと思います。そして、何より、バーチャル・カンパニートレードフェアに参加し、実際に他団体の方々とお話ができたことが、生徒達にとっては貴重な体験となったようです。
   
考えるばかりで不安になるより「やってみれば何とかなる」ということが分かりました。しっかり行動力をつけていきたいと思いました。
一生懸命につくった腐葉土をとても良く理解してもらえるように説明ができるようにしていかないといけないと思いました。思ったより商品が売れなかったことが次への準備に繋がるので売り上げの悪い結果も大切だと思います。
学生は腐葉土を知る機会が大人と比べて少なく、使う人も少ないと思いました。そういった人にも興味を持ってもらえるような商品ができたらいいと思いました。どの年代の方々にも見てもらえるようなお店にしていきたいです。「失敗したなあ」と思ったけれど、そのお陰で色々と考えることができました。そのことを次につなげていきたいです。
色々な人から支えていただきながら活動ができていることがわかりました。バーチャル・カンパニートレードフェアに参加して実際に他のブースの人と交流ができたことが良かったです。その方々に感謝しています。
続きを読む

愛知学院大学
経営学部
鵜飼宏成 教授

使用教材
バーチャル・カンパニー
 私の仕事は、新しい事を起こす人に寄り添い、起こすプロセスを支援する起業家教育です。それは、事業内容面だけでなく、学生の心理、思考のプロセスから企業とのマッチングまで多岐にわたります。2005年からバーチャル・カンパニーを導入し、最近今まで見えていなかったことが見えるようになってきました。
 まず一つ目の特徴は、起業家教育の場は、学生、内外の支援者による関係性の網(ウェブ)です。点(結び目)と点(結び目)を行き交う情報が、その場にいる人の想いと一体化していると教えなくても自立的に人は育ちます。でも、人が一体化できない問題を抱えていると情報がうまく流れず成長の機会を逸します。問題を取り除くヒントを与え、見守り、応援し続けることが、起業家教育の本質と考えるようになりました。やっと私もその問題、つまり情報が流れなくなっている壁が見えるようになってきました。バーチャル・カンパニーは、教育支援者を鍛え育てる。これが一つ目の特長です。
続きを読む
  

愛知学院大学経営学部
岩田知之 さん
河合泰隆 さん
丸山弘司 さん
「世にまだ答えが無いこと」に挑戦することの意味を学んだ

 バーチャル・カンパニーを通して、色々な社会経験ができましたが、全てが新しいものでした。 将来に向けての勉強であったと思います。例えば、自分たちの疑問を、自ら専門家を訪問し解消する。 そのために専門家を探し、約束を取り付け、知らない土地に行き、異文化に触れ、驚き戸惑い、そしてプレゼンする。 新しいものを人に理解してもらえるようにしっかり伝える難しさを知る一方で、物おじせぬ度胸が身に付き、コミュニケーションのとり方を学ぶことができたと思います。 また意外と思われるかもしれませんが、仕事のグループと友達は本質的に異なることを知りました。 今振り返れば、仕事のグループは目標が一緒で意見を共有することが重要であり、友達は意見が違っても何となく仲が良いことと区別できますが、活動の最初は「思ったように進まない」ことに悩んでいました。 無意識に集団活動だから、仕事のグループを友達と思い込んでしまっていたのだと思います。実践を通じ、グループでの「話し合い」の大切さを学び、プレゼンが終わった時の達成感は、何ものにも代えがたいものでした。 続きを読む
「やり遂げた!」という達成感と「またチャレンジしたい!」気持ち

 まだ事業に改善の余地はありますが、私達4人は一から全てをつくり上げてきた自負を持っています。 4人は、毎日、電話、メール、ミーティングの何れかの方法でミーティングを繰り返し、潟Pースのことで頭が一杯でした。終わった時には、「やり遂げた!」という達成感があり、文系の学生として普通に過ごしていたのでは得ることのできぬ経験をしたと思っています。 そこに至る過程では、何度も何度も衝突し、互いに理解しあい、前に進み、前の案をブラッシュアップする繰返しでした。潟Pースは、良くも悪くも『努力の結晶』です! 就職活動を早めに終えることができれば、単位に関係なく「またチャレンジしたい!」とチームメンバーで話をしています。


愛知学院大学経営学部
福泊晶 さん

同志社女子大学
学芸学部
情報メディア学科
関口英里 教授

使用教材
バーチャル・カンパニー
 情報メディア学科の「eコマース研究」では、2003年からバーチ ャルカンパニープログラムに参加し、教員・学生の双方にとっ て大変得難く、貴重な経験をさせて頂いております。このプロ グラムを機に、地元関西の企業とのコラボレーションを行い、 商品化やネット販売を実現できたことは大きな収穫でした。従 来の座学中心の講義ではなく、商品開発からマーケティング、 販売に至るまで、バーチャルにとどまらぬリアルなビジネス活 動を実践できたことは、指導者の教育活動や学生のキャリアプ ラン構築に大いに役立つと考えます。
 学生が「授業だからやる 」という受動的な姿勢ではなく、販売者・購買者双方の目線か ら、積極的に問題発見と課題解決に取り組めるようになったと 感じております。企業とのプロジェクトを通して「簡単に見え るものも裏には苦労がある」「自己満足では伝わらない」という経験をしたことは、大きな学びになったといえます。「将来 はネットショップを起業してみたい」という声もあり、将来に向けての有効なステップになりました。地域産業や社会への貢献を含めた活動を行うことで、学生のモチベーションや授業 の教育的意義も一層高まると思われます。こうした様々な相乗 効果が得られることもこのプログラムならではの効用であると確信しております。
   

同志社女子大学学芸学部情報メディア学科
河村美和子 さん
「自ら考え、行動することの大切さ」を学んだ

 今回、活動の全てを学生たちで進められたという点に一番のやりがいを感じています。会社の立ち上げから経費や企業理念を決めるといった作業の一つ一つに自分達のアイデアを反映し、楽しく活動を進めていきました。会社設立後の、ホームページでのPRや、トレードフェアでの商品販売においてもアイデアを反映したことで、自信を持って情報発信を行えました。商品販売では、より多くの人の心に響くような販売方法を考えることが少し難しかったです。しかし、商品が売れた時にはとても大きな喜びを感じることができました。この一年間、活動を通して私が学んだのは「自ら考え、行動することの大切さ」です。この学びを活かし、今後も様々な活動に挑戦していきたいと考えています。


当センターの許諾なしに無断で引用・転用することを禁止します。

Copyright(c) Center for Entrepreneurship Development All Rights Reserved