京丹波町立瑞穂小学校

概  要

瑞穂小学校では、例年、地域や商工会が主体となって小学生5,6年生の希望者を対象に「子どもベンチャースクール」を夏に実施している。今回は、その活動につながる導入講座を授業のなかで実施し、全員の子どもが地域の資源を活用して、どんなお仕事ができるかを考える機会を設けました。その上で、希望者が「子どもベンチャースクール」に参加し、町の夏祭りで手作り商品を販売した後、自分達で町の特産物を活用した商品を作ったり、町の名産品を仕入れたりして、京都市内のイベント「ユースエンタプライズトレードフェア」で出展し、取組の発表や販売活動を行いました。

対象学年
5年[34人]、6年[23人]計57人
実施時間
総合:2時間+課外活動34時間

[学校プロフィール]

■学級数
6
■児童・生徒数
164
■教職員数
22

ねらい

学年合同のワークショップでは、地域の良さを再確認し、自分達の故郷が活気ある場所であるために、地域の資源や新しい方法を使って、どんな仕事が創っていけるのか考え、雇ってもらうだけでなく自分で仕事を創りだす(起業)という働き方もあることを理解することを目標としました。また、課外活動では、活動を通じて、チー

ムで働く力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、情報収集・分析能力、表現力などのような基礎能力を向上するとともに、地域の将来を前向きにとらえ、職業の選択肢に、地域に帰って自ら仕事を起こす可能性を加える子どもを増やすことを目的としました。

協力・連携団体

小学校のワークショップは、特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センターが授業を実施し、子どもベンチャースクールは、前半は、みずほ夕涼み大会実行委員会主催(事務局:京丹波町商工会瑞穂支所)が主催する形で、地域の起業家や京丹波町商工観光課、京丹波町商工会瑞穂支所、京都北都信用金庫瑞穂支店の方などが講師を務め、特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発

センターがサポートに入りました。後半は京丹波町商工観光課や京丹波町商工会瑞穂支所、地域の起業家の方々や保護者の協力を得ながら、特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センターが授業を行いました。

プログラム

授業では、5,6年生全員で、異学年混成グループを作り、地域の資源を活用してどんな仕事が創りだせるか考えるワークショップを行い、アイデアを発表する活動を実施しました。その後の子どもベンチャースクールでは、会社を立ち上げ、京都北都信用金庫瑞穂支店からお金を借り、そのお金をもとに材料を買って地元の桧山商店街で開催される夕涼み大会で販売する商品を手作りし、夕涼み大会で店を開店、販売を行いました。売上収支を決算後、借りたお金を返金し、給料をもらい、残りを一部被災地支援として募金しました。その後、京都市内の商業施設「ゼスト御池」で開催される仮装企業の実践見本市「ユースエンタプライズトレードフェア」で、京丹波町を広報するべく、何を販売するかを話し合いました。販売商品は、仕入や原材料費から売上計画を立て、京丹波の特産物等を活用した商品を制作したり、地域の名産品を仕入れたりして、京丹波町の観光案内資料と一緒に宣伝・販売しました。トレードフェアでは、実際に起業するなら応援したいチームに送られる異能工房賞を受賞し、二度目の給料を分配。また、活動内容については、HP等で広く発信を行いました。一般のお客さん相手に商売のむずかしさとやりがいも体験しました。また、ネット教材のYouth Enterpriseを活用し、実践内容について発信しました。

【導入講義】

  • 1 地域の資源を活用して新しい仕事を創ろう!

【ベンチャースクール(前半)】

  • 2 会社を立ち上げよう
  • 3 会社の事業計画をつくろう
  • 4 材料を仕入れて商品づくり開始
  • 5 お店と商品を宣伝しよう
  • 6 夕涼み大会でお店をオープン!
  • 7 決算書をつくろう

【ベンチャースクール(後半)】

  • 8 京丹波町(瑞穂)をどのように知ってもらうか
  • 9 トレードフェアでの出展計画と発信
  • 10 広報資料の作成
  • 11 トレードフェア出展・発表準備
  • 12 ユースエンタプライズ トレードフェアに出展・販売
  • 13 収支決算と給料の支払い・活動の振り返り
  • 小学校でアイデア発表
  • 銀行でお金を借りる
  • チラシづくり
  • 夏祭りで販売
  • 売上計画の打ち合わせ
  • 仕入値の相談
  • 手作りバック完成
  • トレードフェアでの発表
  • 一生懸命販売
  • 異能工房賞受賞