概 要
修学院中学校では、2002年から「起業家教育」を導入しており、2017年度も継続してこの起業体験推進事業を行いました。1年生では地元の一乗寺商店街に加え、市内の6つの商店街を調査・比較研究し、商店街を中心に地域が活性化するための提案をまとめる学習を行いました。2年生では4日間の職場体験を行うとともに、商店街等で活躍する起業家の講師に指導を受けました。 秋の「一乗寺バザー」では、地域の商店街や学校区の小学校と連携した生徒のアイデア商品や、店舗との共同開発商品を販売しました。現在、15年近く続くこの「一乗寺バザー」の取り組みは地域の賑わいづくりにはなくてはならないものとなっております。また、生徒達がバザーで得た売上金は海外のNGOに寄付をしました。
- 対象学年
- 1年[195人]2年[201人]
計396人 - 実施時間
- 総合:1年 約14時間、2年 約22時間
[学校プロフィール]
- ■学級数
- 20
- ■児童・生徒数
- 607人
- ■教職員数
- 42人
ねらい
地域の一員として、また、地域の将来を担う者として、自分たちの生活する地域社会に関心を持ち、自ら課題を見つけ、調査し、研究し、地域をもっと住みよい町にするための方策を提案・発信する力を習得することを目的に授業を行いました。
また、実際に商店街で起業して地域の活性化に貢献している方の講演を聞くことで、生徒達の商店街での販売活動に、起業家的視点が入るように努めました。
協力・連携団体
現地調査(郊外学習)は、京都三条会・出町商店街・茶わん坂・堀川商店街・今熊野商店街・古川商店街にて行いました。販売活動は、一乗寺商店街の協力のもとで行いました。
教員研修・講師派遣の調整は特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センターが実施しました。
プログラム
1年生では、京都市内の商店街を調査し、地域づくりと商店街の関係性を理解し、修学院地域の産業について考えました。また、地域調査と分析を行ったあと、よりよい地域にするための提案を行い、これまでの学習をまとめてのレポートを作成し、学級内プレゼンテーションを行いました。 2年生では、地域を活性化するとはどういうことかを理解するために商店街で活躍する起業家の講演を聞きました。そして、地元一乗寺商店街での販売商品の希望調査、販売協力店への訪問を行いました。一乗寺バザーでの商品の宣伝準備、商品販売の売り上げ計画を考え、商品制作、出店販売・企画・広報活動しました。またバザー終了後は、販売活動の振返りと礼状を作成し、売上金を送りました。そして「総合的な学習の時間」発表会にて取り組み内容と成果を発表しました。
- 一乗寺商店街にある「むしやしない」
代表 鵜野 友紀子 氏 - 株式会社TECHMAC
代表取締役 北口 真 氏 - 一乗寺商店街で出展・販売
【1年生】
- 1 情報収集と分析
- 2 現地調査(郊外学習)
- 3 調査報告と情報の共有
- 4 修学院地域についての振り返り
- 5 町の賑わいに貢献するには?(外部講師)
- 6 地域活性化計画のアイデア提案
- 7 校内プレゼンテーション
- 8 活動の振返り
【2年生】
- 1 販売商品についてアイデアと意見交換
- 2 地域の活性化について学ぶ(外部講師)
- 3 販売商品の決定と販売計画
- 4 宣伝の準備(広報ツールの作成)
- 5 商品販売のための事前学習
- 6 商品制作
- 7 商品の包装・展示ブースのデコレーション
- 8 販売実践
- 9 売上の収支計算のまとめ
- 10 礼状作成
- 11 活動の成果と課題・今後に向けて意見交換
- 12 最終報告会